2024年10月 No.356
元在北京日本大使館大使 垂秀夫さん作
「悠久の時空」
院長 三好 彰
はじめに
2013年9月、私が毎年訪れていた中国を訪れた際、当時は在北京日本大使館の政務公使だった垂 秀夫さんと出会いました。その経緯については記事『シンガポール大使館レセプション』(3443通信 No.355)に詳しいですが、大国中国に対して「言うべきことは毅然とした態度で言う」という姿勢でのぞまれ、まさに闘う大使としてご活躍されました。
そして2023年に退官された垂さんは、趣味であった写真家として活躍の場を移され、これまで中国で撮りためた珠玉の写真の一部を写真カレンダー『悠久の時空』として発行されました。
ここでは、カレンダーに収蔵された美麗な写真を、連載でご紹介していきます。
作品名「モンゴル自治区正藍旗」
中国の内モンゴル自治区にある正藍旗(”旗”は行政区分の名称)は広大な平原と砂漠の広がる土地で、紀元前2070~1600年頃にこの地に栄えた中国最古の王朝・夏(か)の首都があった場所でもあります。そうした歴史を感じさせる遺跡が随所に残されており、ユネスコの世界遺産にも登録されています。
遊牧民のオアシスでもある湖沼のには、越冬するための白鳥が飛来してきます。
力強く、水飛沫を上げながら飛び立つ白鳥の群れの姿が、見事に切り抜かれています。