3443通信3443 News

2024年9月 No.355

 

シンガポール大使館レセプションに招待されました!

院長 三好 彰

L1000233のコピー


 うだるような暑さの続く夏本番。
 3443通信No.349の『院長のひとりごと』でご報告したシンガポール大使との会食のご縁で、シンガポール大使館のレセプションにご招待を頂きました(図1)。

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  図1 王大使のスピーチ


 会場は、東京駅近くの帝国ホテルです。
 実はこの日、レセプションの前にある人と会う約束をしていました。

 その人とは——前在北京日本大使の垂 秀夫さんです(図2)。

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 図2 垂秀夫さんと(前在北京日本大使)


 垂さんとは、私が2013年9月に中国の唐家璇(とうかせん)元国務委員との面談で北京を訪れた際、日本側のサポートスタッフとしてお世話になり、それ以来のお付き合いです(図3~4)。

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 図3 在北京日本大使館にて(一番右が垂さん)

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 図4 同上の園庭にて(一番左が垂さん)


 その当時、日中関係は尖閣諸島を巡る問題をきっかけとして戦後最悪と揶揄されるほど関係が悪化していました。また、民主党が政権獲得をしていた影響で外交ルートが軒並み混乱を来たした余波も残っていたため、お互いに話し合いの場を持つことすら困難な状況が起きていました。
 多くの大使館スタッフは様々な外交努力を通じて日中関係の維持を模索していたなか、私たちが2013年に訪中したまさにその直後、垂さんが失踪したとの噂が世間を騒がせました。その真相は、中国当局よりスパイ疑惑を持たれた垂さんを、外務省が急ぎ帰国させたという話だったのですが、それほどに垂さんの中国における外交活動は影響力が大きかったことが窺えます。

 そして、謎の失踪劇として報じられてから7年後の2020年9月、垂さんは在北京日本大使館の特命全権大使として返り咲きます。

 在任中に垂さんは「主張すべき点はしっかりと主張し、協力できることは積極的に協力することが重要」と語り、これまでの大使とはひと味違う毅然とした態度で任に臨まれ、その姿がニュースで報じられたのは記憶に新しいかと思います。
 そして2023年12月19日、在中国大使を任期満了で終えられ、惜しまれながらも外交官人生に幕を下ろされました。

 現在、垂さんは在任中に趣味にしていた風景写真家としてデビューされ、これまで撮りためた写真をまとめた『悠久の時空』というタイトルの写真カレンダーを発売されました(図5)。こちらは、また別途記事にてご紹介させて頂きます。

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 図5 アマゾンなどの通販サイトで販売されています


 そんな嬉しい再会を果たした後、シンガポール大使館のレセプションに参加させて頂きました。
 会場には、多くの招待客や著名人そして外交関係者が駆けつけており賑わいを見せていました(図6)。

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 図6 レセプション会場にて


 そんななか在京シンガポール大使館の王大使がスピーチされ、過日閉幕したパリオリンピックで活躍した日本選手団にお祝いの言葉を掛けられていました。日本とシンガポールは歴史的にもご縁のある国ですし、同じアジアに暮す友邦国として、今後も緊密な相互関係が続いていくことを願っています。

 貴重な機会を頂けたことに、この場を借りて心より感謝を申し上げます。

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