2024年9月 No.355
日本古代の伝説的英雄が創建
三峰神社を参拝してきました
院長 三好 彰
図1
2024年7月上旬、埼玉県の秩父山中(図1)にある三峰神社を参拝して来ました。
じつは私がこの神社を訪れるのは初めてではありません。その当時、極真空手を習っていた私は道場の合宿で三峰神社を訪れたことがあり、約50年振りの再訪となりました(図2、3)。
図2 1974年1月5日 撮影
図3
なぜ空手の修行で三峰神社を訪れるのか……。
それは、極真会館の創始者である大山倍達氏が山籠もりの修行をした土地であり、現在でも極真空手の昇段審査が行われる場所でもあるからです(図4)。
空手の猛者たちが修行に明け暮れる三峯山は、日本の古代史上の伝説的英雄である日本武尊(やまとたける)が東征中に訪れ、三峰神社を創建したというお話が始まりとされています(図5)。
図4
図5
また、戦国期には関東各地の武将が三峰神社の崇敬し、大山倍達氏が敬愛する剣豪・宮本武蔵が二刀流を開眼したという伝説があることから、なにかと“武”にまつわる名所であることが窺えます。
もし興味があれば、稀代の空手家として様々な逸話が残されている大山倍達氏のエピソードが綴られた『大山倍達正伝』(図6)を手に取ってみて下さい。
図6
そんな懐かしい記憶が残る三峰神社は、秩父神社・宝登山神社とともに秩父三社の一つと言われており、雲取山(標高2,017m)から北に伸びる峯の頂に沿って建てられています。まるで馬の背を登っていくようなワインディングロードに、愛車のエンジンが力強く応えてくれます。
専用駐車場に車を止め、珍しい三つならんだ三ツ鳥居(図7)を潜ると、屹立するスギ林に囲まれた灯籠の並ぶ参道(図8)が続いています。そのまま参道を進んでいくと林の中に突如、朱色が映える隋神門(図9)が行く手に見えてきます。実はこの門の真下から天井を見上げると、天板にうっすらと龍の顔が描かれているそうです
図7
図8
図9
そこから足を進めると、今回の目的地である三峰神社の拝殿に辿り着きました(図10)。見上げると木々の隙間から空が垣間見えるその下に、赤・金・緑に彩られた拝殿の姿が見受けられます。
図10
その階段の両脇には、守護神として祀られている狼の象が二体、向かい合っています。
この狼は、日本武尊がこの地を訪れた際に道案内をしたという謂れがあり、その勇猛さと忠実さから使い神として崇められています。そして「御眷属拝借」という祈祷をお願いすると、1年間ご守護を受けられると言われています。
さっそく私も祈祷をお願いし、この1年間のご守護を受けることにしました。
お借りした御神札は自宅の神棚へと祀り、毎日のお供えと参りをしています。