2022年11月(No.333)
論文「難聴児に対する水泳指導」の反響
この度、難聴児の言語獲得などの研究をまとめた論文『三好 彰: 難聴児に対する水泳指導. 耳鼻 68: 308-316, 2022』(耳鼻と臨床会)を贈呈した先生方からの反響をご紹介いたします(順不同)。
1. 大沼 直紀 先生(日本財団 電話リレーサービス 理事長、東京大学先端科学技術研究センター客員教授)より
「耳鼻と臨床」掲載の論文別刷りをお送りいただきありがとうございます。
私、80歳になりましたが、何とか元気に働いております。
先日の安倍総理の国葬にも招待を受けて参列してまいりました。実は、私が理事長を務めております「日本財団 電話リレーサービス」は、安倍総理の決断で法案が通り、国のインフラとして設置されたものです。聞こえる人と聴覚障害者などの間の双方向コミュニケーションを可能にした電話リレーサービスを、より多くの国民に知っていただく必要があると実感しております。
電話リレーサービス
URL:https://nftrs.or.jp/
利用者登録のご案内(動画)
URL:https://www.youtube.com/watch?v=27QHOFvMSNA&t=2s
大沼直紀先生「聴覚障害に関わる方々へのメッセージ」(2022年7~9月号)
2. 渡辺 建介 先生より
此の度は「難聴児に対する水泳指導」の論文をお送り下さいましてありがとうございました。興味ある論文です。先生の益々の御活躍を祈っております。
※渡辺先生は、本誌掲載の『水彩画と随筆』シリーズの著者です。
3. 今野 昭義 先生(南東北病院 耳鼻咽喉科、元秋田大学助教授、元千葉大学教授)より
「難聴児の水泳指導」をお送り頂き、ありがとうござました。お変わりなく、お元気でご活躍のご様子、嬉しく思っております。
益々のご発展を祈っております。
補足説明
院長の亡くなったお父上(三好 佑)は、東北大学医学部時代、石田名香雄 東北大学総長、渡部美種 秋田大学学長と同級生で「ボート部の3羽ガラス」と呼ばれるくらいの仲良しでした。
そのご縁で院長は、岩手医大在学中から秋田大学へ勉強に行っており、耳鼻科の戸川清教授、今野昭義助教授と47年前からの知り合いでした。
今野教授は後刻、出身校である千葉大学の教授に着任され、そのご縁で千葉大学にも見学に行ったことがあります。
また、今野先生には2005年の医学コミック『愛しのダニ・ボーイ』(3443HP準備中)出版記念パーティーの折に記念講演会の座長をお引き受け頂いた経緯があります。
下記は、その際の今野先生のご挨拶です。
「皆さん今晩は。三好先⽣は、きょうはこのような⽿⿐咽喉科の病気の解説集の、8冊⽬ですかもう、出版されたということで、その記念パーティ⼤変おめでとうございます。
三好先⽣とはじめてお会いしてからかれこれもう30年以上経つんですけれども、最初お会いしたときのことを今でもついこの間のように覚えております。
三好先⽣、ちょうど岩⼿医科⼤学を卒業されて東北⼤学の医学部に⼊られて数ヶ⽉経って、ある⽇、われわれのところ、その頃私は秋⽥⼤学にいたんですけども、夏休みの⼀週間あるから先⽣のところで⼀緒に過ごさせてくれないかというんですね。
その頃東北⼤学というのは⽿の研究で⼤変優れた研究をなさってて、われわれのところは今でこそ睡眠時無呼吸症候群という名前は誰でも知るようになったんですけど、あの頃はそれに興味持ってるのはわれわれぐらいで、睡眠時無呼吸症候群とか、東北地⽅ではまだ興味を持たれていなかったアレルギーの研究だとか、頭頚部の癌の治療とか、そのころの東北⼤学とはかなり違った仕事をやっていて、それを⾒に来たいということだったんですね。
その当時ひとつの⼤学の臨床の教室に⾝をおくと、他の教室に⼊ったばっかりで他の教室に⾏ってそこでなにやってるか⾒てくるなんていうのはとても考えられない状態だったんですけれども、1週間近くわれわれと⼀緒に過ごして、患者さん⼀緒に診たり実験を⼀緒に⼿伝ってもらったりして、実験室の様⼦をビデオとかで撮って、すごい⼈だなあと思って、いったい10年経ったらどういう⼈になるだろうと思って別れたんですけれども。
その頃、四駆のジープかなんかに乗ってきて、⼤きいテープレコーダなんか持ってきて。それだけでもう⽥舎で過ごしてる僕にはびっくりしてしまったんですけれども、10年経ったらこの⼈いったいどうなるのかと思ったんですが。5年ぐらい経ったら三好病院を継ぐということで、わが三好先⽣も普通の⼈に、普通の⽿⿐科医になって、普通の⽿⿐科医というのは⽇中は⼀⽣懸命患者さんのケアをして⼟曜⽇になったらばゴルフでもしてストレスを解消して、そういう⽣涯を送るのかと思ったらそうじゃなく、さすがに三好先⽣違うんですね。
どのぐらい経ったのか、卒業して10年ぐらい経ったらば、北海道でアレルギーの健診を始めた。何年か経ったら今度は北海道じゃなくて、中国で健診業務を始めて、そして学会で発表するようになりました。
先⽣の今までの流れを⾒てみますと、アレルギーという病気や花粉症が⾮常に増えたということが⼤分前から問題にされてますけども、その増えた原因がなんなのか、それを知りたいということと、最近の仕事を⾒てますと、そのアレルギーが増えるのをなんとか⼩さいうちにできないか、そこらへんが⼤きな流れとしてあるような気がするんですね。
かねがねアレルギーがなんで増えてきたんだと研究しようと思ったらば、すでにアレルギーが発症している地域で疫学調査をやってもなかなか無理なんで、まだアレルギーという病気があまりない地域に⾏って、何年かかけてアレルギーが増えてきたときにどういう背景があったのか、それをやる以外にないのかなと私も思ったんですけれども、先⽣さすが。
最初あったときこの⼈途⽅もなく⾏動⼒のある⼈だなあと、ひとつの東北⼤学という古い⼤学に属しながら、われわれのような新設医⼤に⾒学に来るわけですからそれは途⽅もないことだなあと思ったんですけども、その⾏動⼒が⼗分にものすごく⽣かされて今⽇の三好先⽣になったんだろうと思います。
今日のお話にもありましたように、⼩国町の検診にも関与しておりますし、それはアレルギーのちいちゃいうちになんとかすることによってアレルギーを根本から治せるんではなかろうかと、そこらへんが……先⽣の夢があるのかなあという思いがいたします。これまで何⼗年か先⽣をつぶさに⾒てきてすごいなと思っているんですけれども、これからの10年間先⽣がどのように成⻑といいますか、どのように発展をしていくのか⾮常に興味をもって、また期待をもって⾒守らせていただきたいと思います。
これからのますますのご発展を期待しております。どうもありがとうございました。」
4. 湊川 徹 先生(元兵庫医科大学 耳鼻咽喉科 助教授)より
論文「難聴児に対する水泳指導」、この度の表題から大変興味深く拝読させて頂きました。難聴児に対する社会福祉活動としての水泳からの新しい知見が、得られることを楽しみにしております。
5. 松本 康 先生(愛媛県 松本耳鼻咽喉科 院長)より
いつも貴重な情報をいただき誠にありがとうございます。
「難聴児に対する水泳指導」たいへん参考になりました。どうしてもしり込みする中で、素晴らしい成果を上げておられ敬服いたします。
今後とも宜しくお願いいたします。先ずは御礼まで。
6. 齋藤 修 先生(奈良県立医科大学 医療技術センター)より
三好先生の論文ありがとうございました。
難聴児の水泳指導で「母親と対面で行なうことで難聴児に安心感を与える」というのは、確かに他のスポーツではなかなかない事かなと思いました。当科でも人工内耳装用時などが水泳をする際、人工内耳を外してというお子さんも多いので、このようなエビデンスを親に発信していったりしたいと思います。
また、最近では言語聴覚士が平衡機能検査に携わる機会も増えてきましたので、平衡機能の観点からも考えられたこのような論文は非常に勉強になります。
三好先生の幅広い分野での知識等ありがとうございます。
7. 白幡 雄一 先生(東京都)より
また「難聴児の水泳指導」別刷をお贈り下さり、ありがとうございました。
齢を重ねても貴殿の研究欲に衰えが見えず、長年の障害者リハビリテーション研究の継続に、頭が下がる思いです。