2022年10月(No.332)
論文「Tibet鉄道(青蔵鉄道)における高所障害の体験」の反響2
引き続き3443通信8月号に掲載した論文『三好 彰: Tibet鉄道(青蔵鉄道)における高所障害の体験. 登山医学 Vol.41: 40-47, 2021』(日本登山医学誌)を贈呈した先生方からの反響をご紹介いたします。
4.松永 喬 先生(奈良医大耳鼻科 元教授)より
このたび、チベット方面への医学的文献わざわざご恵送いただき有難く存じます。
私も西安は3、4回、チベットには1回訪問していますので高地での高所障害の呼吸不全は少し経験しています。しかし学問的には検討せずにおりました。
このたび、先生の詳細な記録を興味深く読ませていただき、高山病のような高所障害は人によってかなり変動があるように思っています。
ステロイド剤が有効であるとのことで即効性の治療として興味深く読ませていただきました。
今後も先生の活動範囲内でいろいろ医学的検討をされることを楽しみにしています。
【院長から、松永先生あてのお返事】
ご指摘の高山病の個人差ですが、投稿中の図11にあるIICPの急激な増悪曲線。これに見るように僅かの気圧差で何ともない人と、急激に悪化する人との違いが生まれるものと考えます。
先生のご意見をお教え下さい。
5.稲福 繁 先生(愛知医科大学 元教授・愛知淑徳大学クリニック 院長)より
Tibet(青蔵鉄道)における高所障害の体験の文献ありがとうございました。
予防的治療とCPAPの使用、登山で最も必要な予防と対処の仕方、今後の登山医学にかなり有益かと思いました。
ありがとうございました。
また、中国でお会いできる日を楽しみにしております。御礼まで。
※稲福先生は、中国アレルギー調査に何度もご同行頂きました。
内モンゴル自治区アル山国家森林公園にて
※アル山の表紙写真はこちらから(2022年10月 No.332「表紙写真特集の3枚目」)