2021年11月(No.321)
水彩画と随筆24
絵・文 渡邉 建介
院長 三好 彰
はじめに
私の従弟である渡邉建介先生より、著書「水彩画と随筆」を拝受しました。渡邉先生は2011年に大学を退職後、その記念として描きためた水彩画をまとめた1冊目の画集を出版されました。
渡邉先生は、生涯を通じて水彩画を描き続けると決心し、2冊、3冊と版を重ねられて2019年に4冊目の発行と相成りました。
ご自身が訪れた世界各地の風景を、彩り豊かな水彩を用いて情感あふれる作品に仕上げられています。
本誌では、渡邉先生の珠玉の作品の数々をシリーズでご紹介いたします。
作品名「ロクブリュヌ・カップ・マルタン」
モナコとマントンの中間にマルタン岬を見下ろすにロクブリュヌ村がある。エズと同じ丘の上に民家が密集して建っている鷹の巣村である。村の頂きにそびえる12世紀の域は半分廃墟となっているがここからの眺めは素晴らしい。オレンジ色の様々な屋根が連なり、その向こうに地中海が広がっているのだ。眺めは最高だが中世の住人は生活するにはさぞかし大変だったであろうと思いを巡らしながらしばし絶景を楽しんだ。