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みみ、はな、のどの変なとき

85 いびきをかき易い人

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前述したように、いびきは空気が狭い⿐やのどを通過する際に、摩擦⾳を出すのが原因です。ですから、⿐やのどに何らかの異常があって空気の抵抗が増えると、いびきは⼀層⼤きくなります。その異常とは、例えば副⿐腔炎や花粉症などのアレルギー性⿐炎です。これらの⿐疾患があって⿐がつまると、つい⼝を開けて息をするようになり、⼝呼吸となります。すると、軟⼝蓋や⼝蓋垂など軟らかい組織が呼気や吸気と⼀緒に振動して、いびき⾳を発⽣します。ですからいびきの治療には、まず⿐の病気が存在しないかどうかを確認して、それに関して適切な対応を⾏なう必要があります。その具体的な⽅法については、本書の⿐疾患の項を参照してください。 それに対して⿐疾患が存在しなくとも、習慣的にいつも⼝を開いて呼吸している⼈も時に⾒られます。こういう⼈も、いびきをかき易いものです。

⿐の形にも関係があって、例えば団⼦⿐の⼈は⿐翼が厚くその分空気の通り道が狭いので、いびきをかきがちです。
 ⿐の真ん中の⾻が曲がっている⿐中隔彎曲症の⼈も、⼝呼吸の結果いびきをかき易くなります。

最近の若い⼥性に多く⾒られる⼩さな後退気味のあごは、⾆がのどの奥に落ち込み易く、いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因です。⾸が太くて短い⼈も、のどが狭くていびきをかきます。

また肥満している⼈では、のどの内側に脂肪が付いていて空気の通るスペースが狭く、いびきを⽣じます。こういう⼈では⾆もぶ厚く、⼝を開いてものどの奥が⾆に遮られて⾒えません。

さらにいびきをかき易いのどの形というものがあり、例として次のようなのどはいびきをかく傾向が強いものです。

・のどの天井部分の粘膜(軟⼝蓋)が広く張り出しており、呼吸に際して振動し易い。
 ・⼝蓋垂(のどちんこ)が、とても⻑い。
 ・⼝蓋扁桃(いわゆる扁桃腺)が、すごく⼤きい。

こうした特徴の強い⼈には、⼿術も有効な⼿段の⼀つです。

 

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