2020年1月号(No.299)
陸上自衛隊東北方面隊主催
第2回 オピニオン・リーダー研修レポ1
秘書課 菅野 瞳
はじめに
去る2019年8月21日(水)~22日(木)、第2回オピニオン・リーダー研修が行われました。
オピニオン・リーダーとは、防衛省が行なっている広報活動です。自衛隊活動への理解と普及を行なうのを目的として一般人を対象に委嘱者が選ばれ、一般人目線で自衛隊の広報活動を担います。
静岡県御殿場市にて、毎年盛大に行われる「富士総合火力演習」の見学が、今回のメインイベントではありますが、静岡県に入る前にまずは、異国を感じる私の大好きな神奈川県横須賀市で、護衛艦研修に臨みます。
横須賀基地にて護衛艦を視察
私にとって護衛艦の研修は、昨年の「おおなみ」に引き続き二度目となります。
研修案内の資料には、何と最新鋭の護衛艦「いずも」の姿があり、護衛艦への愛が私よりも強い上司は、研修に出向く私を羨望の眼差し+恨み節を込めた眼差しで見送ってくれました(笑)
院長からのありがたい敬礼にも見送られ「いずも」はいずこ~とばかり、いざ一年ぶりの横須賀基地へ出向きました。
隊員食堂で昼食
今年はオピニオン・リーダーの皆さんと東京駅で待ち合わせ、用意して頂いたバスに揺られること一時間強。見覚えのある風景と共に、貫禄の護衛艦の姿が目に入ってきました。
護衛艦「いずも」の前でパチリと写真撮影(図1)の後、いよいよ乗り込む時かと、生唾を飲んだ瞬間「先に昼ご飯へ~」のお達しが。違う意味で生唾を飲む事となりました(笑)。
何を食べてもここの食事は美味しいんですよ! っと、広報の方には伺っていましたが、味もさることながら、彩り・栄養バランス共に百点満点のランチを頂きました(図2)。
そんな折、広報の方が何やらパタパタ……雲行きが怪しいなと思っていると、本日は「いずも」への入艦許可が残念ながらおりませんでしたとの事。ありゃりゃ、それは残念! そう容易く「いずも」へは立ち入れないのだよという、私の上司のシメシメとした顔が、咄嗟に脳裏に浮かびました(笑)。
図1 今回は見学できなかった護衛艦いずも 図2 栄養バランスの良い食事
ならば護衛艦研修の主役は一体? と思っていると、本日はあさぎり型護衛艦の3番艦「ゆうぎり」(図3)の研修になりますと発表がありました。今では見られなくなった装備を豊富に搭載しているという「ゆうぎり」。紆余曲折があったものの、ほどなくして艦内見学がスタートしました。
図3 3代目となる護衛艦ゆうぎり
護衛艦ゆうぎり
艦内に足を踏み入れて行くと、各々の持場には既にプロフェッショナルの隊員の方が配備されており、装備の説明の他、自身の任務について淡々と説明をして下さいました(図4~13)。
私が最も印象に残ったのは、艦橋で勤務される航海士の方が、停泊時の任務の説明をされた時です。
目覚まし時計の代わりになる朝のラッパ吹き……。
この任務は出たとこ勝負なのだそうで、その日一日を気分良く過ごせるか、失敗したぁ~っとうつむき加減で過ごす事になるかは、ラッパの音色にかかっているのだそうです。
ここぞ! という時の度胸が身に付きますと、胸を張って話されていました。
図4 方位を示すジャイロコンパス 図5 機関室に艦の速度を伝える速力指示器
図6 艦の「足」である機関操縦室 図7 艦内の異常を管理する応急監視制御盤
図8 イタリアが開発した76ミリ速射砲 図9 対潜水艦用の短魚雷を発射するアスロックランチャー
図10 対艦船用ミサイルのハープーン発射装置 図11 ヘリコプターを納める格納庫
図12 ヘリコプターを固定する着陸拘束装置 図13 ヘリコプターの発着艦を管制する管制室
私が艦長?
その後、私の十八番になりつつある艦長席への着座タイムをさせて頂き、双眼鏡も勿論お借りして「護衛艦おおなみ編」に続き「艦長気取りパート2」を体験させて頂きました(図14)。
そんな幸せな余韻に浸りつつ、次回はどの護衛艦の艦長になれるかな?(いつの日か制覇した暁にはアルバムにします)と淡い期待を抱きながら、今回の研修の目玉である静岡県御殿場市へ向かいました。
レポ2に続きます。
URL:https://www.youtube.com/channel/UCGGTWZLi6QdL7k-U3MTlp-g/videos (陸上自衛隊 東北方面隊 広報チャンネル)