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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

白老町健診シリーズ 写真で見るアイヌ文化(2) ~木下清蔵遺作写真集~

前号に続き

 前号に引き続き、北海道の先住民族であるアイヌ民族の姿を映した貴重な写真集をご紹介します。

●撮影者の紹介(図1)故・木下清蔵氏

 故・木下清蔵氏(1959~1988年)は、現在の青森市油川生まれの写真家です。
 現存する北海道のアイヌ民族の写真は、この木下氏の手によって大正から昭和にかけて撮影された物がほとんどです。
 民俗継承と近代化の狭間を逞しく生き抜くアイヌの姿をご覧ください。

(図1)故・木下清蔵氏 (図1)故・木下清蔵氏

●神々とひとびと

〇熊の霊送り

 アイヌ民族にとって、周りにある自然は神の宿るものだと考えられており、自然(神)に敬意をもって接する様々な儀式が執り行われてきました。
 特に代表的な儀式が、次に紹介する熊の霊送りと呼ばれるものです。
(以下、写真集より引用)
 かつて人々は山で熊を獲っていた。その猟は熊が穴ごもりの眠りからさめる2~3月頃が主であった。穴に生まれたばかりの仔熊がいると人々はそれを里に持ち帰り、オリの中で一年ほど近く大事に育てた。
 大体一年が過ぎるあたり、その仔熊は里の人々からおみやげをどっさりプレゼントされ、ていちょうな儀式のもとで親元、すなわち神の国に送られた。
 毛皮をまとって人間の里を訪ずれにきた神すなわち熊の魂を神の国に帰す儀式、それがイオマンテである。
 写真は、イオマンテの際に仔熊をオリから出すところ(図2)オリから仔熊を出すところ。
 なお、以下一連の写真は、昭和初期に行われたときのものである(図3)オリから出された仔熊。
 コタン(村)の長老たちが、きれいに彫刻を施したヘペレアイ(仔熊にプレゼントする矢)を射っている。このプレゼント品は熊の神が好むものの一つと考えられていた(図4)多くの人が儀式を見守っています。
 壮年者が仔熊を引きわまし、うしろでコタンの女性たちが掛け声を発し、手拍子でリズムをとりながら最後の別れを惜む。ここらあたりから儀式のクライマックスを迎えていく(図5)女性が並んで掛け声と手拍子をします。

(図2)オリから仔熊を出すところ (図2)オリから仔熊を出すところ

(図3)オリから出された仔熊 (図3)オリから出された仔熊

(図4)多くの人が儀式を見守っています (図4)多くの人が儀式を見守っています

(図5)女性が並んで掛け声と手拍子をします (図5)女性が並んで掛け声と手拍子をします

 人々に別れを告げた仔熊は丸太と丸太の間にはさめられて仕留められる。ここで仔熊の肉体から魂が遊離するのである(図6~8)。
 こうして、霊送りされた仔熊の肉体は解体され、神の恩恵に感謝しつつ人々へと余すことなく分け与えられることになります。

つづく

(図6)儀式もクライマックス (図6)儀式もクライマックス

(図7)神の国へと帰された仔熊 (図7)神の国へと帰された仔熊

(図8)熊の頭骨がまつられています (図8)熊の頭骨がまつられています