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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

げんき倶楽部杜人 〜シリーズ 学校健診その39〜

げんき倶楽部杜人 〜シリーズ 学校健診その39〜

An.:…江澤アナウンサー、Dr.:…三好院長]

〜シリーズ 学校健診その39〜

 耳・鼻・喉に関する病気を扱う「三好耳鼻咽喉科クリニック」の三好彰院長は、耳鼻咽喉の診療に携わって40年。今回は2013年6月にfmいずみで放送された内容を紹介します。
[An.…江澤アナウンサー、Dr.…三好院長]

(図1)著書「紅茶を受皿で」でも紅茶を受皿で飲む様子が描かれています (図1)著書「紅茶を受皿で」でも紅茶を受皿で飲む様子が描かれています

仰天! 英国紅茶の歴史

Dr.:  江澤さん、この絵を見てください。
An.:  ロンドンの街角で男の人が紅茶を飲んでいます。でも、どっかおかしいような…先生、この人は紅茶をティーカップじゃなくって、受け皿で飲んでいますよ!
Dr.:  取っ手の付いた茶わん、
つまりティーボウルから受け皿に紅茶を注いで飲んでいるで
しょう。紅茶は滅菌できるくらい煮沸したお湯でいれるので、冷ましながら飲む習慣があったんです。
An.:  先生のこれまでの歴史のお話と、ピッタリ符合しますね。今のお話に「ティーボウル」っていう言葉が出てきましたが、似たような言葉で「フィンガーボウル」っていう名前を聞いたことがあるんですけど。
Dr.:  フィンガーボウルは洋食のフルコースを食べた後、指を洗うための小さなおわんです。有名なエピソードですけど、英国の女王が海軍の士官たちと会食したとき、下士官がフィンガーボウルの水を間違って飲んでしまったんだそうです。とんだ不作法に会食の参加者は皆、一瞬固まってしまいました。ところが、そこはさすが英国女王。ご自分も、そのフィンガーボウルの水を手に取り飲み干してしまいました。
An.:  その下士官は恥をかかずに済んだんですね。
Dr.:  このエピソードから分かることは、当時の英国では食事の後に手を洗う必要があった、という事実です。これは何を意味しているでしょうか?
An.:  まさか料理を手づかみで食べた…?
Dr.:  さすがは1を聞いて10を知る江澤さん、その通り。現在、私たちがフルコースの西洋料理をいただくときには、スプーン、ナイフ、フォークがそろっています。
An.:  ナイフやフォークなんて、2、3本そろっていることもあります。どれから使って良いやら…。
Dr.:  スプーン、ナイフ、フォークのセットが普及したのは、実は18世紀ごろのこと。そうしたセットが習慣となるまで、料理は現在のように各自一人前ずつサービスされるのではなく、山盛りの肉を手でつかんで口に運んだんです。
An.:  手が汚れますね。
Dr.:  そのために提供されたのがフィンガーボウルで、指を洗って食事を進めた習慣が、今でもサービスの中に取り入れられているんです。その証拠に、キリストの「最後の晩餐(さん)」。
An.:  レオナルド・ダビンチの名作ですね。
Dr.:  ダビンチだけじゃなく、古くから多くの画家が題材にして名画を描いてきました。それを見ると、古い時代の「最後の晩餐」ほど食器は少なく、1495年から98年にかけて描かれたダビンチのそれが最も食器類が多いんです。
An.:  ヘェー!?
Dr.:  ところで英国にはキリスト教の「洗礼式」のときにスプーンをプレゼントされる習慣があって、身分によってその材質が異なったんです。このため、裕福な家に生まれたことを「銀のさじをくわえて生まれた」と言うんです。
An.:  銀の食器! すてきですね。
Dr.:  次回はそのお話です。お楽しみに。

気になる不安・疑問を専門医で解決

めまいQ&A

Q:  「メニエール病」「突発性難聴」について教えてください。
A:  めまいを起こす病気の一つとして有名な「メニエール病」は内耳の神経に水ぶくれが起こり、音を感じるかたつむり管や、めまいを感知する耳石器、三半規管の神経の機能が悪化する病気です。音を感じるかたつむり管の機能が悪くなることで音がひずみ、聞こえ自体が悪化。耳の聞こえの神経の異常放電によって耳鳴りも起こります。また耳石器や三半規管の機能障害によって発作の途中には「ぐるぐる回る」めまいが、発作と発作の間には「ふらふらする」不安定なめまいが続き、その間ずっと吐き気もします。
 一方「突発性難聴」はある日、ある瞬間に急に耳の聞こえが落ちて耳鳴りがして「ぐるぐる」や「ふらふら」などのいろいろなめまいが起きる病気です。メニエール病と違って繰り返すことはありませんが、症状が起きてから1週間以内、遅くとも10日以内に治療を受けないと、聞こえは99%戻りません。原因不明の突発性難聴の背景には脳腫瘍が潜んでいる場合もあります。耳が変だなと思ったらすぐ“めまい専門医”を受診してください。