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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

fmいずみラジオ797 3443通信|スギ花粉症の予防(5)

◆番組情報
fmいずみ797「be a live」にて 毎月第1・3火曜10:20~10:30まで放送中‼

An.:…江澤アナウンサー、Dr.:…三好院長]

fmいずみ ラジオ3443通信 スギ花粉症の予防(5)目次

201 花粉症治療の真実

An.:  三好先生、前回はスギ花粉症増加の要因の1つとして、人体側の免疫機構が充実して来た歴史についてお聞きしました。  そして逆に感染源となるバイ菌やウィルスが、社会的に日本全体が都市化して清潔になってしまった、あの東京オリンピックの時代の記憶を振り返りました。  おまけに、仙台市の作曲家・福井文彦先生の仙台少年少女合唱隊で、オリンピック委員会に正式に採用された、東京オリンピックの歌「この日のために」を、合唱隊員だった先生ご自身の独唱で聴かせて頂きました。
Dr.:  江澤さん。そういう歴史背景を考えると、いかにその時期日本人の生活環境がクリーンになり、しかも日本人自身の栄養や免疫機構がしっかりしてきていたのか。容易に想像して頂けるかと・・・・・・。
An.:  そして先生。2020年には、次の東京オリンピックが開催されるんですもの、ね?
Dr.:  ですから日本全体がすでに、「風立ちぬ」の薄幸の美少女が肺結核で亡くなっていく。そんな時代とは、まったく異なっていたわけなんです。
An.:  江澤は先生のお話しして来られた内容が、今頃ようやく理解できたような気がしました(笑)。  199回目のOAの復習なんですけれど。今を生きる日本人は、バイ菌やウィルスが少なくなっているのに、人体は防衛能力を持て余しています。  そしてこの余分な防衛能力は、スギ花粉など人体に無害な異物の人体への侵入の際に、無用な働きをします。
Dr.:  江澤さん。それがスギ花粉症などアレルギー性鼻炎の、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりとなって、人体にひどい思いをさせるわけなんです(笑)。
An.:  人体は、その持ち主を守るために最善の努力をしている。けれども、その真心が却って人体に過剰なしんどい思いをさせてしまう。スギ花粉症の方は、ご本人が誠実すぎる体質の持ち主なのかも(笑)?
Dr.:  体を壊してしまっては、元も子もありませんから(笑)。
An.:  それじゃあ先生。せっかくの人体の防衛能力を、無駄に消耗させないような、そんな治療法があれば。スギ花粉症の方は、とっても助かるんじゃありませんか?
Dr.:  さすがは1を聞いて10を知る江澤さん。本日も100点満点です。  感染症に関しては、誰でも知ってることなので、口に出すと笑われそうですけれど。
An.:  せ、先生。それはいったいどんな方法なんでしょう・・・・・・。もしかするとこの江澤も知っているような(笑)?
Dr.:  江澤さん。感染症に対しては、どんなに優れた最新の治療法が確立されたとしても・・・・・・。最善の対策は、バイ菌やウィルスを人体内に取り込まないことです(笑)。
An.:  だって先生、原因が入って来なければ・・・・・・結果、人間の体も感染しませんものね!  ってことは先生、スギ花粉症などのアレルギー性鼻炎についても、同じことが言えるんでしょうか?
Dr.:  そうです。スギ花粉症を始めとするアレルギー性鼻炎に対しては、スギなどの抗原つまりアレルギーの原因物質を、人体内に入れないようにすることが、いちばん原則的で確実な治療法なんです。
An.:  それは先生、具体的にはどんな方法で?
Dr.:  スギ花粉やダニに対する対策については、これまでも何回か述べて来ましたので、省略します。  私たちが現在もっとも推奨しているのが、スギ花粉症やダニなどアレルギー性鼻炎の、炎症の現場である鼻粘膜すなわち鼻に薬剤処理を行なうことです。
An.:  そうでした。このOAの第198回で、「医学は日進月歩」という話題で、先生からその治療法についてお伺いしました。
Dr.:  花粉症やアレルギー性鼻炎は、基本的に鼻粘膜の病変です。  あらゆる疾病の治療の原則は、メインとなる病変部位への対策ですので、花粉症やアレルギー性鼻炎の場合もセオリー通りになされます。  あまりにも当たり前で、なんだか拍子抜けする(笑)みたいな感もありますが。
An.:  (笑)でも、先生。真理や真実ほど、ものすごく単純なんだ、という考え方は・・・・・・。  江澤は、すっごくナットクです(笑)。
Dr.:  ・・・・・・と、ここまで説明を聴いて頂いて。実は私たちの考え方の基本を構成する元になった、北海道白老町でのアレルギー疫学調査が、今年の7月も行なわれます。
An.:  この大切な調査につきましては、第83回のOAでお聞きしていますが。  通常の医療機関への受診者相手の病名分析では、体の異常を自覚した患者さんしか診断しないので。
Dr.:  そうなんです。病院などを受診しない患者の、隠れた病気の頻度がどうしても判明しないんです。
An.:  それじゃ、その町全体にどんな病気がどれくらいの頻度でひそんでいるのか、まるでナゾのままですもの。
Dr.:  それに対して私たちは、白老町の全児童生徒を網羅するアレルギー調査を、それも同じ被験者を3回チェックしています。
An.:  それは先生、具体的にはどういう風に?
Dr.:  白老町全体の、小学校1年生と4年生そして中学校1年生と。年齢的にはほぼ、6歳・9歳・12歳の被験者を毎年健診して、最終的に3回調査しました。
An.:  それなら、病院などの受診者と異なり、ある病気の正確な頻度が、はっきり検出できますよね?
Dr.:  そして、その病気の年齢的な変化が分かります。それも、違う被験者相手の診断ではなくて、同一の被験者の成長を観察しながらの、病気の頻度の変化です。
An.:  そういう調査は世界初?
Dr.:  もちろん世界で初めての調査ですし、しかもそれを中国の被験者や、チベットの被験者にも同様の比較調査をやっています。
An.:  そんな中から、中国のスギ花粉症の発見や、氷河期に日本列島とユーラシア大陸が連続していた事実の再確認にいたるんですね!  次回の先生のお話が、今から楽しみです。
白老町の健診光景 白老町の健診光景