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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集 げんき倶楽部杜人
〜シリーズ 学校健診その34〜

 

 耳・鼻・のどに関する病気を扱う「三好耳鼻咽喉科クリニック」の三好彰院長は、耳鼻咽喉の診療に携わって40年余り。今回は2013年4月にfmいずみで放送された内容を紹介する。

An.:…江澤アナウンサー、Dr.:…三好院長]

げんき倶楽部杜人 〜シリーズ 学校健診その34〜目次

〜シリーズ 学校健診その34〜

An.:  三好先生、お話は昨年の調査旅行先である雲南省の興味深い話題から、住居とアレルギー疾患の関連にまつわるストーリー、そしてアレルギー疾患の背景となるダニの増加について進行しています。今回は雲南省の高床式住宅について、またお話を伺わせてください。
Dr.:  現地の高床式住宅がとても面白いのは、2階に人間が住んでいて、1階には何がすみ着いているのか、江澤さんは想像できますか?
An.:  もしかすると人間以外の何かがいるのでしょうか。
Dr.:  私たちは出くわさなかったのですが、ここに私の持ってきた本があります。この本の表紙の写真、何が写っているでしょう?
An.:  わっ、かわいい! これは子豚ちゃんですね。葉っぱをくわえてにこっと笑っていますよ。豚って笑うんですねぇ!
Dr.:  目尻が垂れて、本当に笑っているみたいに見えますね! この本が私は好きで…。
An.:  何という本なのでしょう?
Dr.:  伊藤真理という写真家の「雲南の豚」という写真集で、私が初めて昆明市へ行った1998年に出版されたものです。
An.:  もう1冊、同じ伊藤真理さんの「雲南の豚と人々」という写真集もありますね。
Dr.:  こちらは豚だけではなく、雲南省の人々の生活風景がいろいろと出てきます。
An.:  あら先生、このページには話題の高床式住宅があります。
Dr.:  これは西双版納(シーサパンナ)のタイ族の村の光景です。現地ではタイ族の住んでいる村をそのまま観光名所にして、住民が普通に生活している様子を観光客が見て歩くんです。
An.:  江澤も行ってみたいです!
Dr.:  面白かったのは、その村の入り口に、そこを訪れた有名人の写真がたくさん飾ってありまして、その中に何と、あのキッシンジャーの写真があったんです。
An.:  キッシンジャーって、確かアメリカのニクソン大統領の補佐官だった人ですよね。
Dr.:  当時アメリカと中国は敵対していましたが、1972年にニクソン大統領が突然中国を訪問し、世界中をびっくりさせました。キッシンジャー補佐官は1971年に中国を極秘訪問し、周恩来首相と会談、ニクソン大統領の訪中を決定しました。そんな風に世界を動かすこともあった人が、まさか西双版納のタイ族民族村を訪問しているなんて…。
An.:  三好先生もご存じなかったんですね?
Dr.:  やっぱり世界は全て、この目でじかに見て歩かないと分からないものだとしみじみ思いました。
An.:  世界は広いんですね!
Dr.:  西双版納ではこの後、タイ族の伝統的なお祭りである「水かけ祭」を見てきました。
An.:  町中の人々が水を掛け合うお祭りですね。江澤も聞いたことがあります。先生も水浸しになってしまったのではありませんか?
Dr.:  タイ族の新年は4月なので、4月16日から3日間は相手構わず水を掛け合います。日本でいえばお正月の三が日ですから、おめでたいんですよね。でもそれ以外の普段の日は、ショーとして現地の女性たちが観光客向けにバケツや洗面器に入った水を掛け合うだけですから。ちょっと物足りない思いをします。
An.:  新年の行事でしたら、何かいわれがあるのでは?
Dr.:  昔、この地方の人々を苦しめた魔王を退治した7人の娘が、死後も炎上する魔王の首を交互に抱いて、その炎の害から人々を守った。そんな伝説があるんです。
An.:  その娘たちはきっと、すごく熱かったでしょうね。
Dr.:  水には汚れを落とす作用と、火を鎮める働きがあります。そんな伝説の美女たちが、せめて熱さを忘れるように、という人々の願いを込めて、全ての人々と水を掛け合った。それが水かけ祭の始まりと伝えられています。
An.:  日本でも心身を清めるために水をかぶる習慣がありますね。
Dr.:  それに水は、農業にとって欠かせない存在です。身を清めるだけでなく、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願って水かけ祭は行われるようです。
An.:  日本人にもすごく分かりやすいですね。
Dr.:  この3日間は「手毬(てまり)投げ」という集団見合いゲームが行われるそうです。見合いをする若い男女が約10m離れて、これぞと思う相手に財布型のクッションを投げ、意中の人がそれを受け取ってくれれば、めでたしめでたし、となります。
An.:  新年にふさわしい、華やかな行事なんですね。
Dr.:  調査のお話は、もう少し続きます。次回もお楽しみに!
An.:  ありがとうございました。
西双版納タイ族園の「水かけ祭」 西双版納タイ族園の「水かけ祭」

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