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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

知られざる金属アレルギー


クリスマス・お正月・成人式・卒業式と、華やかな行事が続きます。若い人たちの間ではこんな時期を利用して、ピアスを始めて装着する(ピアシングと言います)方も少なくないようです。

けれどもこのピアシング、余り安易に考えてトラブルを起こす方が後を断ちません。ピアスによるトラブルは具体的には、ピアシングした傷からばい菌が入って化膿する、膿搖瘍を形成して(おできみたいになることです)ピアスが埋もれてしまう、などが比較的主なものです。けれども金属アレルギーなど、後々までいやな思いをするトラブルだって、少なくありません。

金属アレルギーは、一度なってしまったら用意に治り難いのが普通です。症状としてはピアス装用部分の痒み・じくじく・かさかさなどが挙げられますが、時に二次感染を生じてひどく膿(うみ)を持つこともあります。金属アレルギーでいやなのは、ピアスの装用部だけでなく体の他の部位の皮膚でも、ネックレスや腕時計の金属に触れた部分がアレルギー症状を起こすことです。

そうなってしまうのは、不純物の多い市販製品のピアスを装用した場合に多いのですが、ピアシング時清潔を保っておかないと純金の製品でもアレルギーを生じることがあります。医療機関でピアシングせず、自分たち同士でピアスの穴開けをしたりすると不潔になり勝ちで、金属アレルギーに_がります。

通常、純金は皮膚の上からは吸収されずアレルギーになりにくいのですが、ピアシングした傷の皮膚の張っていない状態は言わば生キズであり、ピアスが直接皮下組織に接触します。そんな状況では純金でもイオン化して吸収され、アレルギー反応を惹起することがあるのです。そして不潔な状態でピアシングすると、感染を生じピアスの穴に皮膚が張りにくくなります。結果的に金属アレルギーを引き起こし易いと、言えます。

こうした、金属アレルギーなどのピアストラブルを予防するためには、初めてのピアシング(ファーストピアス)時に次の注意を守る必要があります。
(1)品質のしっかりしたピアスを選ぶ。可能ならイオン化しないチタン製品が好ましい。(2)自分たち同士、不潔な状態でピアシングしない。医療機関でピアシングを依頼する。(3)ピアシングした後も穴に皮膚の張るまでは、清潔を心掛ける。
 
(三好 彰:三好耳鼻咽喉科クリニック院長・南京医科大学耳鼻咽喉科客員教授)
 
河北新報 マイタウンかほく泉2月号(平成8年1月31日)掲載

関連リンク: 公衆衛生情報みやぎ 〜ピアスの穴の白い糸〜
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