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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

突発性難聴(1)


ある朝、目が覚めたら耳がまったく聞こえなくなっている、そんな病気があって、突発性難聴と呼ばれます。

聞こえの悪くなるのは夜間に限りません。昼間でも、ある瞬間から急に耳が遠くなってしまって、すごくびっくりします。

それが朝に多いような感じがするのは、夜眠っている間に症状が出現することがあって、目覚めたときにそれに気づくからだと言われています。

この突発性難聴の原因は良く判らないことが多くて、対応に苦慮する理由の一つです。ただこの突発性難聴の治療には大原則があります。それはつまり、症状が出てから一週間以内になんらかの対応策を講じなければ、難聴の回復しにくいという統計的な事実で、このために突発性難聴は早期発見がことさら強調されるのです。
実際、聞こえの悪化を放置しておいて、後からいろいろ努力して治療を受けて、まったく良くならない方も中にはおられます。そんな方にはもう少し早く受診して頂ければ回復の見込みもあった、などと告げるのは、私たちとしても非常に心苦しいものです。

そのうち治るだろうと、聞こえの悪化を楽観視しないで、耳鼻咽喉科を受診することは、やはりとっても大切です。

突発性難聴として耳鼻咽喉科を受診すると、耳鼻科では聴力検査(音の聞こえの程度を調べる検査)を施行し、聴力の悪化を確認します。そして、時に聴神経腫瘍などの脳腫瘍が突発性難聴の基礎疾患となっていることもあることから、CTやMRIの撮影を予約します。

脳腫瘍でないことが明確であれば、耳鼻科ではビタミン剤やステロイド剤の内服、環境改善剤の点滴、そして高圧酸素療法などを計画します。

ステロイドは良く効く薬剤だけに、読者の皆様もご存知のように両刃の剣です。

副作用の生じないように伸張に投与量を考えて、使用します。ですから、突発性難聴で薬剤を服用しておられる方には、自分の都合で服用を中止したりしないよう、お願いしています。

高圧酸素療法は、脳外科の施設と共同で行うことがあります。

こうして完全に元に戻すことは困難でも、少しずつでも聴力の回復するようできるだけの努力をするわけです。
 
河北新報 週間るぽ 北部版 第133号 1998年8月24日

関連リンク: 院長著作コミック「難聴・早期発見伝」
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