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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

めまい(9)


メニエール病以外にも、めまい・難聴・耳鳴の発生する内耳の病気があります。

こうした疾患の中でも重要な病気の一つに、突発性難聴があります。突発性難聴とは、ある日突然に耳の聞こえの悪化する内耳の病気で、原因は不明です。

例えばある朝目覚めると耳の聞こえの異常のあることに気付く、そんなパターンで発症します。突然性難聴自体、夜間に発生する確率も昼間に発生する確率も同一と考えられますが、眠っている8時間は難聴に気付かないので、目覚めた瞬間に自覚することが多いものと理解されています。

突発性難聴では急激に発症する難聴と耳鳴が特徴なのですが、めまいを伴うことも少なくありません。これは以前からお話しているように内耳には蝸牛と前庭・半規管が存在するので、蝸牛のみの病変では難聴と耳鳴が、前庭・半規管に病変が及ぶ場合には、めまいが、それぞれ発生すると考えられます。

ただし突発性難聴のめまいは、メニエール病のように反復しないのが、特色です。

突発性難聴でとても大切なことが2つあり、それは以下のような事項です。

一つには突発性難聴はその発症後1週間以内に治療を開始しなければ改善しにくいこと、です。様子をみようと放置されると手遅れになってしまうことがあるわけです。

もう一つには突発性難聴のような急激に発症する難聴の背景に、聴神経腫瘍という脳腫瘍の潜んでいることが稀にあることです。

聴神経腫瘍は内耳道と称する、聞こえの神経が脳へ入るその部分にできる両性の腫瘍ですが、他の疾患同様早期発見が重要です。突発性難聴と勘違いされて精密検査がなされないと、見過ごす恐れもありますから要注意です。

突発性難聴は、発症後1週間以内に耳鼻咽喉科医を受診して頂ければ、比較的治療成績は良いものです。

耳鼻咽喉科では突発性難聴にたいして、ステロイド剤の点滴や内服を行い、さらに抹消循環改善剤やビタミン剤など使用します。高圧酸素療法と呼ばれる酸素タンクに入って気圧を上げ、内耳組織に大量に酸素を送り込む治療法も実施されます。

繰り返しますが突発性難聴では、早期発見と的確な検査がぜったいに必要です。聞こえが急激におかしくなったら、ぜひ耳鼻咽喉科を受診してください。
 
河北新報 マイタウンかほく泉5月号(平成10年4月29日)
めまいについては、コミック『さつきさんの憂鬱』でもご紹介しています。
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症状用語索引 めまい
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