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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

めまい(8)


これまで述べてきたようなぐるぐる回る回転性のめまいは、内耳の病変もしくは小脳や脳幹の病気で発生します。

両者を峻別するにはいくつかの検査法があって、それは改めて別の機会にご紹介します。ただ、ごく簡単に述べるならば内耳の他の症状があれば内耳性の原因を考えるのが普通です。内耳のめまい以外の症状と言うのは、難聴や耳鳴のことです。

つまり内耳にはめまいを感じる半規管と耳石器(平衡斑)だけでなく、聞こえに関わる蝸牛管が存在します。ですから、病変部位が内耳全体に及ぶ場合には、めまいのみならず難聴や耳鳴を伴うことになります。

逆に言えば、難聴もしくは耳鳴を伴うめまいでは、内耳全体の障害が強く疑われるわけで、小脳の病変は考えにくいと言えます。

もちろん、複数の病気が内耳と小脳の両者に別々に生じている可能性は皆無ではありませんけれども、内耳そのものに病変があることはまちがいありません。

こうした内耳性のめまいのとして真っ先に思い浮かぶのは、有名なメニエール病です。

メニエール病の場合内耳に浮腫が生じており、このために蝸牛や半規管の神経細胞が圧迫されたり、浮腫がこうじて繊細な組織である内耳膜迷路(内耳の神経細胞が存在する複雑な構造体のことです)が維持的に破れたりすると、内耳のイオン平衡が乱れてめまいを起こします。

メニエール病ではお話したように、めまい・難聴・耳鳴が生じますが激しいめまいの突然に発生する発作期には、めまいはぐるぐる回る回転性のそれが起きています。めまいはかなりひどいことが多く、頭重感や吐き気そして嘔吐を伴うことが少なくありません。

このような激しい発作の合間には、ふらふらする動揺感のめまいの持続するのが一般的です。

そしてときどき、回転性のめまいがまたやってきます。

メニエール病の内耳病変は、一側性つまり片側だけに起きることが多いのですが、ごく稀に両側性すなわち両耳に生じることもあります。

このような、難聴や耳鳴などを伴う回転性のめまい発作が生じた場合には、何より耳に原因のあるめまいを考えねばなりません。

脳外科や内科の医師に相談することも大切ですけれど、まずは耳鼻科を受診することが解決の早道です。
 
河北新報 マイタウンかほく泉4月号(平成10年3月25日)
めまいについては、コミック『さつきさんの憂鬱』でもご紹介しています。
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症状用語索引 めまい
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