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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

めまい(7)


めまいのあるとき、ことに回転性のめまいを自覚する際には、体のアンバランスだけでなく眼球の律動的異常運動の観察されることについて、前回は触れました。そして、それが「目舞い」ということばに繋がっているらしいことについても、お話しました。

この異常眼球運動を、眼振(眼球振盪、ニスタグムス)と称していますが、めまいの存在することの確証であると同時に、めまいの診断と治療の指標となる重要な現象なのです。

私たちのようにめまいに関わる医師たちの間では、眼振の観察(眼振検査)無しにめまいの診療は不可能だろうと考えられているくらい、大切な位置づけにこの検査はあります。

ですから、逆にいうと、眼振を観察せずにめまいの的確な診断を行うのはかなり困難です。

めまいの発作を経験すると、ほとんどの方は命にかかわるかも知れないと不安になり、内科もしくは脳外科を受診します。そしてとりあえず生命の危険は無いことが判ると、その後どうしたら良いのか方針の決定を迷うことになります。

そんなときに役立つのがこの眼振検査です、そしてこうした眼振検査ですが、基本的なものについては内科や脳外科の医師も当然手馴れているものの、専門的なそれは耳鼻科医の得意とするところです。

ですから、めまいの発作を経験して差当り致命的なものでないことが判明したら、耳鼻咽喉科で詳しい眼振検査を受けるとめまいの正体が、よりはっきりするのではないかと思われます。

耳鼻咽喉科における眼振検査では、自発眼振検査と言って何の刺激もない状態での異常眼球運動の有無のチェックを始めに行います。

ついで、眼球を拡大して観察できる特殊な眼鏡を装着して、首をひねって眼振が出やすくなるかどうか、観察します。これを頭位眼振検査・頭位変換眼振検査と呼んでいます。

さらに内耳をお湯や冷水で刺激して、三半規管の機能が正常かどうかを検査(温度眼振検査)したり、体を回転させて三半規管の機能を確認(回転眼振検査)したりします。

動くもの(視標)を目だけで追い掛けさせて、スムースな動きができるかどうかの検査(視標追跡検査・視運動性眼振検査)も行なわれ、小脳や脳幹の機能をある程度調べることもあります。
 
河北新報 マイタウンかほく泉3月号(平成10年2月25日)
めまいについては、コミック『さつきさんの憂鬱』でもご紹介しています。
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