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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

めまい(4)


めまいを感じるのは、両側の内耳に体の向きとその移動を感知するセンサー、つまり前庭器(平衡斑もしくは耳石器と三半規管)がペアで存在するからだと、前回ご説明しました。

このため内耳に病変が存在すると、めまいを感じることが少なくありません。

また、その中枢つまりコントロールセンターは小脳ですから、小脳に病変が存在してもめまいを感じます。

それは耳の聞こえにおいて、センサーは内耳の蝸牛でありコントロールセンターが大脳であるために、老人性難聴で内耳と大脳の双方が衰えて聴覚がにぶくなるのに、良く似ています。

両側に内耳が存在して、聴覚に関わったりめまいを感知したりしている関係上、両側内耳のバランスよく機能していることが大切です。両内耳は車の両輪みたいなもので、両側が同じように機能していると車の両輪の速度が同じであるみたいに、車(この場合は人体)はまっすぐ進みます。ところが両輪に相当する両側内耳のいずれか片方が病的なオーバーランをしたり、回転数が異常低下したりしたら、車(人体)はまっすぐ前進できません。内耳の病変でめまいを生じるのは、このような片側内耳のオーバーランもしくは回転数異常低下が発生しているためです。

これらの車の両輪にたとえるめまいの理論からは、例えば右の内耳に病変が存在し異常放電を起こした場合には、車が左にカーブするみたいに、体も左に寄って倒れてしまうことが理解できます。この倒れかける状態を、偏倚現象と表現します、ことばとしては難しいのですが、つまり片方へ寄って行ってしまうことです。

逆に右側内耳の機能低下では、車が右へ曲がるみたいに体も右方へ偏倚します。

ですから、右の内耳の病気がひどくて異常放電状態にあるとき(活動期)は、左にむかうめまいが出現します。逆に右の内耳の病気の間歇期で異常放電ではなく内耳機能低下の状況にあるときは、右に向うめまいが出現します。

こうした考え方が、めまいの方向性を理解するのに、とても重要なのです。

*8月6日の19:00から、当院の院内勉強会として、愛知医科大学耳鼻咽喉科中山明峰教授をお迎えして、めまいについてご講演を伺います。参加を希望なさる方は、当院秘書課へお電話にてお申込ください。
 
河北新報 マイタウンかほく泉12月号(平成9年11月26日)
めまいについては、コミック『さつきさんの憂鬱』でもご紹介しています。
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症状用語索引 めまい
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