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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

めまい(2)


さて、一口にめまいと総称される病的感覚ですが、実はそれらはいくつかの感覚をごっちゃにして表現しています。

それらを具体的に述べるのならば、(1)ぐるぐる回る回転感、(2)ふらふらする動揺感もしくは浮動感、(3)たちくらみ、(4)まっすぐ歩けないなどの平衡失調、です。

そしてそれらの感覚には、それらを引き起こす背景疾患が控えています。

まず、ぐるぐる回る回転感のめまいですけれど、これは自分が回転したり周りのものが回ったりするめまいです。

耳の奥の内耳には、音を感じる蝸牛管(音のセンサーだと思ってください)と、体の向きやその移動を感じる前庭・三半規管(3つの半規管と平衡斑からなっていますが、体位置のセンサーだと理解してください)とが存在しています。

これらのうち蝸牛管は、空中から音波(物理的振動)として伝わってきた音信号をキャッチして、脳に送ってやる働きをしています。ですからここに病気が起きると音波を電気信号に変えてやることができず、聞こえが悪くなります。またこの部分の機能が落ち、いわば部品の接触不良が生じるようになると異常放電の状態となり、脳に向けて意味の無い電気信号が送られることになります。それが、つまり耳鳴りです。

それに対して、前庭・三半規管の病気ではセンサーの機能の落ちることがあり、体位置やその移動を十分に感じ取ることができなくなり、体がふらふらします。これについては、後でまた触れます。

さらにセンサーの異常放電を生じることもあり、体自体はまったく動いていないのにまるで体がぐるぐる回っているように感じられることもあります。それが回転性のめまいなのです。

内耳の3つの半規管は体の方向別に、いわばX軸・Y軸・Z軸のようにセンサーが入っていますから、病変の部位によって回転感を感じる方向は違います。

音波の電気信号の送り先は大脳ですが、体位置やその移動の信号送付先は小脳です。大脳皮質聴覚野の老化は老人性難聴の原因の一つですが、それと似たような理由から病変が存在してもめまいを感じます。

内耳の病変によるめまいと、小脳の病気によるめまいの鑑別ですが、ごく単純に他の耳症状があれば内耳性で、脳神経症状が併存すれば小脳性と考えてください。詳しくは後で述べますから。
 
河北新報 マイタウンかほく泉10月号(平成9年9月24日)
めまいについては、コミック『さつきさんの憂鬱』でもご紹介しています。
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症状用語索引 めまい
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