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みみ、はな、のどに関する病名、症状などの用語集

アレルギーってなんだろう?(2)


前回、アレルギー反応はそもそも人体の防御機序であって、本来ならば体を守る機構が過剰に作動し、かえって人体に害を与えている状態だとご説明しました。

それでは花粉症など鼻アレルギーは、人体に役立つ反応なのでしょうか。

だってもしも「百年の恋もさめる」なんて病気があるとしたら、それは花粉症です。実際この発作に襲われると、どんな美男美女でも見られたものではありません。猛烈なくしゃみと水っぱなが突然出たかと思うと、目からは涙がぽろぽろ。目も鼻もとてもかゆくて美男も美女も必死で目鼻をこすります。その結果、鼻の入り口は真っ赤でぐしょぐしょ。まぶたは腫れ上がって、まるでお岩さんです。

百年の恋もさめる、それは間違いなく花粉症です。

そんな悲惨な病気が、人間の体に役立っているなんて、信じられますか?

花粉は人体には不要な異物ですから、人体は鼻内へ入り込んだ花粉を当然体外に排出しようとします。体内での異物排出は免疫機能が担当しますが、その機能が過度でなければ排出作用そのものは、人体に害を与えるものではありません。

くしゃみはもともと鼻腔内に入り込もうとした花粉などの異物を空気圧で爆発的に排出する働きと思われます。

鼻水も同様に当初は、異物を流出させようとする生理的反応だったと考えられます。

鼻づまりは文字通り、異物の侵入に対して門戸を閉ざして内部に入れまいとする機序そのものです。

これら3つの機能はしかし、人体の免疫能力が過剰で敵の存在感をはるかに圧倒する反応を引き起こすと、人体自身にも悪影響が生じます。それが病気としての鼻アレルギー、そして花粉症となってしまうものと理解できます。

こうして考えてみると、花粉症の対策には人体に効く薬をいろいろ使用することだけでなく、アレルギーの原因物質(アレルゲンと言います)をいかにして回避するかが重要だという、その理由が分かります。

つまりそれは、過剰防衛を強いるような加害者のそばに寄らないこと、と表現できます。そしてそれを形容するには、次の一言が最適なような気がします。

「君子危うきに近寄らず」と。
 
河北新報 週間るぽ 北部版 第69号 5月13日
花粉症・アレルギーについては、『スギ花粉症』コミック『愛しのダニ・ボーイ』でもご紹介しています。
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